こんにちは春日部デンタルクリニック院長の佐野です。

日経新聞で口内炎に関する記事が出ていましたので以下引用させて頂きます。

なかなか治らない口内炎に困った人は多いだろう。再発を繰り返すときは、薬で炎症と感染を抑えながら食事に気をつける。放っておけばいいと考えるのは好ましくない。がんなどの重い病気が隠れているかもしれない。専門の医師の診断が必要な病気もあるので、初期症状やその後の変化には注意が必要だ。

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白血病の初期症状の口内炎(桜井非常勤講師提供)

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 口内炎とは口の中の粘膜が炎症を起こした状態の総称だ。痛みが気になって食欲がなくなり、歯磨きがおろそかになる。口内炎など我慢すればよいと、簡単に片付けるわけにはいかない。

ストレスも影響

 大半は2週間ほどで治る。一過性の症状では気にしないでいい。毎週、新たにできて、常に苦しむようなら対策を考えたい。毎日の食事が楽しめないなど問題が大きくなるからだ。

 多くは「アフタ」という赤い縁で囲まれた部分が壊死(えし)し、白くなるタイプだ。ウイルス感染なら熱が出るので原因がわかりやすい。

 同じ口内炎でも、原因不明のまま繰り返すものを「再発性アフタ」という。詳しい原因は特定されていないが、理由はいくつか考えられている。まず、口の中をかんでしまったり硬い食べ物で傷ついたりした場所は口内炎になりやすい。歯並びや歯のとがり方によっては同じ場所を傷つけやすい。

 精神的なストレスや睡眠不足なども影響すると言われている。食べ物の偏りも関連性があるとされ、亜鉛が不足している人が多い。女性では生理や閉経前後のホルモンバランスの乱れもかかわる。

 治療は体の外側と内側の両方から施す。外側からは、痛みを取って感染予防をする。「塗り薬などで炎症を抑えながら感染を防ぐことが大切」と語るのは、東京医科歯科大学で口腔(こうくう)粘膜疾患を担当する桜井仁亨・非常勤講師だ。

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 痛みを抑えるにはステロイド剤が入った軟こうがよく効く。ステロイド剤は免疫の働きを弱め、カンジダ(カビ)など感染症にかかりやすくなる。そこで細菌の感染を防ぐ抗生物質や、カビの繁殖を抑える抗真菌薬を併用し、うがい薬で口の中を消毒するのも効果的だ。

 痛みで歯磨きが面倒になるが、口の中の菌を減らして清潔に保つ。痛いからといって放置すると悪化し、虫歯や歯肉炎になるリスクもある。

 内側からは栄養不足を補って治りを早める。食事に気をつけ、サプリメントを使って改善する。うまく対応すれば、新たにできにくくなる。

 粘膜の新陳代謝を早めるビタミンB群を含むサプリメント、魚介類やレバーなどを食べるのもよいだろう。傷の治りをよくする亜鉛が足りていない場合はサプリメントを活用するのもよい。亜鉛の取りすぎは銅の吸収を妨げて神経症状を起こすので医師の判断を仰ぐ。

2週間が目安に

 見た目や症状は再発性アフタに似ているが、命に関わる恐ろしい病気が隠れているときがある。ただの口内炎でない場合は治療方法が変わる。ふつうの口内炎と思い込んで治療をしているうちに、かえって症状が悪化してしまう人もいる。

 注意が必要なのは、粘膜の表面にできたがん「口腔がん」だ。口内炎に似た症状が長引いて2週間以上治らない場合や1センチメートル以上の大きなものだと、病院で組織を調べてもらった方が安心だ。

 体の異変が口内炎となって現れる病気もある。免疫がうまく働かない病気にかかると、いつもは悪さをしない菌やウイルスなどが口内炎の原因になる。白血病やエイズの初期症状が代表だ。口内炎のただれた潰瘍の部分が比較的深い場合は疑った方がよい。

 はしかや口や手足に水疱(すいほう)ができる手足口病などのウイルス感染が原因になると発熱しやすい。腸が炎症を起こすクローン病や潰瘍性大腸炎など、消化管粘膜の広い範囲で炎症が起こる病気でも口に症状が現れる。

 診断には血液検査で貧血や血液細胞の数を調べ、体のどこかが患っていないかどうかを確かめる。同時に亜鉛やビタミンが足りているかも見る。発熱があればウイルス感染が疑われる。ベーチェット病などの自己免疫疾患の可能性もあるため、目や外陰部の症状にも気を配る。

 特に治りが悪い場合は気をつけたい。日本口腔内科学会の草間幹夫理事長は「2週間が一つの目安になる」と語る。徐々に大きくなったり出血したりしたら病院にかかる。医師に1週間後の経過を診てもらうのがよい。ステロイドの軟こうを塗ると、痛みはとれるが、奥に隠れる病気を見抜けなくなるので注意が必要だ。

 口内炎が何度も繰り返してつらいときは、まずは歯科、口腔外科など口の中の粘膜の病気に詳しい開業医にかかる。皮膚や喉に異常があるときは耳鼻咽喉科や皮膚科にかかるとよい。大きな病院での検査を勧められたら、全身の検査ができる大学病院などで様々な経験を積んだ医師に診てもらう。「たかが口内炎」と甘く見ずに、早めに病院に足を運ぼう。